
ヨコミネ式保育園の弊害の対策は?
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
・ヨコミネ式教育の保育園とは?
・ヨコミネ式教育の弊害と対策
本記事の信頼性
・2021年3月から4歳の娘をヨコミネ式を取り入れた保育園に通わせています。
・「3歳児クラスの後半」から入園させたため、周りの園児と全て(学習や体操など)において、「差のある環境」に放り込んだ状態でした。
・娘にとって非常に苦しい毎日を改善するため、親として子どもの幸せを一番に考え行動した経験を共有させていただきます。
目次
1.ヨコミネ式の教育とは
ヨコミネ式とは、女子プロゴルファー横峯さくらさんの叔父である横峯吉文さんが提唱した教育法です。
「すべての子どもは天才である」
この信念のもと、子どもの可能性と能力を引き出し、世のため、人のために役立てるような人材を育成するカリキュラムとなっています。
具体的には、卒園までに「逆立ち」や「跳び箱10段」、「絶対音感でのピアニカ演奏」、「掛け算」や「漢字の読み書き」などの習得を目指しています。
2010年頃、フジテレビ「エチカの鏡〜ココロにキクTV〜」で特集されており、こちらの動画をご覧頂くと、より詳しく理解いただけます。
動画を観て頂けた方は、お分かりのおとり「スパルタ保育園」です!
「子どものやりたい」ではなく、長年の運営によって蓄積されたノウハウにより、強制的に線路に乗せ、子どもの能力を引き出すことを重要視しています。
しかし、子どもによって、性格や運動能力は様々です。
やる気や努力だけでは難しい中で、全ての園児を一緒くたに教育するため、メリットだけでなく、弊害が生まれる教育法となっています。
2.娘が通園している保育園のカリキュラム
「子どものより良い成長と、本来持っている限りない力をできるだけ引き出すこと」を保育方針としています。
また、「主体的に考え、行動すること・挑戦すること」を体験させ、心と体を育てるプログラムとなっています。
具体的には、9時から16時まで、ランチ(1時間)とおやつ(0.5時間)を除き、お昼寝はなく、常に運動・ピアニカ演奏・学習などを行う、スタイルです。
■スケジュールの一例
9:00 朝のご挨拶〜マラソン
10:00 体操・ピアニカ
12:00 ランチ
13:00 数字ワーク、フルーツバスケット、制作
15:00 おやつ
15:30 文字ワーク
16:00 絵本読み
休むことなく運動と学習をするため、疲れるようで、いつも遅くとも8時半には就寝しています。
3.ヨコミネ式教育の弊害(デメリット)
(1)ヨコミネ式教育の弊害とは
ヨコミネ式の最大の弊害は、子どもの「精神崩壊」です。
競争心を煽るヨコミネ式保育園の環境では、子どもに、勇気を持たせるような声掛けを行っても、気持ち切り替えさせることは、とても難しいです。
声掛け例
・ともだちと比べなくていいんだよ
・できなくても、できるように頑張ることが、偉いんだよ
なぜ、声掛けで不十分なのか?
頭でわかっていても、実際に目で見て、肌で感じることの方が、心や脳に鮮明に刻まれるからです。
ヨコミネ式保育園の競争心を煽る環境つくりの一例を見てみましょう。
①名簿の名前の横に課題(ブリッジなど)リストがあり、課題をクリアできたら、赤いシールを貼る
・「できる園児」と「できない園児」を視覚的にわかるようにし、悔しさを煽る
②ピアニカ演奏の準備ができたら、挙手し先生を呼び演奏を聴いてもらう
・「手を上げ演奏を早く先生に聴かせた園児」と「準備が中々できない園児」を視覚的にわかるようにし、焦せらせ、悔しさを煽る
③学習発表会で「できた園児」と「できない園児」にわける
・例えば、跳び箱にチャレンジした際に「成功した園児」と「失敗した園児」にわけ、悔しさを煽る
いくら「ともだちと比べなくていいんだよ」などと声掛けしても、差を明確に突きつけられる環境では、気持ちが辛くならざるを得ません。
ヨコミネ式の弊害は、否が応でも、差を感じる環境を作り、逃げ場をなくし、精神的に追い込み、人格を歪ませるリスクがあることです。
(2)我が子(4歳娘)への影響
1〜3歳まで過ごした一般的な保育園の環境と大きく異なることから、日々精神をすり減らしています。
他の園児の比べ、体操(ブリッジや逆立ちなど)もピアニカ演奏も、制作など全ておいて、上手くできないからです。
また、一から友達をつくらなければならず、辛い環境の中で、心の支えになる友達がいないことも、相まっています。
具体的は、慣らし保育以降は、毎朝「保育園に行きたくない」と泣いています。
通園時も、必ず大号泣で、先生に引き離してもらい、やっと「バイバイ」できる状況です。
極め付けは、2日連続で、深夜に突然目覚め、30分〜1時間程度号泣し続けてました。
そして、泣きじゃくりながら、
「大っ嫌い」
「パパとママのせいだよ」
「変な人ばっかり」
などと心の叫びがありました。
保育園に通うだけで、子どもの能力が伸ばせると、安易に考えていた自分を責めました。
また、何もできなくていいから、毎日を心穏やかに幸せに過ごして欲しいと、心の底から思いました。
心を育むために、子どもが楽しいと思えることを積み重ねてあげたいとも強く感じました。
4.ヨコミネ式教育の弊害への対策
ヨコミネ式の弊害への対策は、子どもと全力で向き合い、逃げ道を作ってあげ、全力でサポートすることです。
この結果、幸い今は、号泣することなく、通園することができています。
(1)子どもと全力で向き合い、逃げ道を作ってあげる
まずは、「子どもと全力で向き合い、逃げ道を作ってあげる」ことです。
深夜に大号泣した翌日に、子どもと落ち着いて話せる環境で、「幸せにしたい」という気持ちをしっかり伝えました。
「〇〇ちゃんに毎日楽しく、幸せに過ごして欲しいと思っているよ」
「こんな気持ちにさせてしまい、泣くほどごめんねと思ったよ」
「今の保育園が嫌だったら、体操もピアニカも制作もない保育園に行ってもいいんだよ」
「今の保育園は嫌かな?」
「違う保育園に行くとしても、すぐには新しい保育園に行けないし、また新しい友達と先生になるけど、大丈夫?」
「違う保育園に行くまで、今の保育園に行くけど、どうやったら、行けそうかな?」などなど
しっかりと目を見て、子どもの思いを一つ一つ、真剣に子どものペースに合わせて、聞きました。
そして、「送りは遅く9時と、迎えは早く16時なら、今の保育園でも行けそうだ」ということを教えてくれました。
夫婦で話し合い、仕事の調整を行い、約束を守って、送迎することにしました。
ママが良いということなので、私の出番はなしですが。。。
子どもと真剣に向き合い、「違う保育園に行ってもいい」という逃げ道を作ってあげることで、
「両親は味方なんだ。」
「無理矢理、嫌な保育園に行かせることはしなんだ。」
と理解してくれたのか、夜泣きも、登園日朝の号泣もなくなりました。
特に、保育園に着き先生に預ける際に、1回だけギュッとしたら、少し泣きますが、自ら先生の手を繋いで「バイバイ」までできるようになった時は、子どもの気持ちに寄り添うことができた思え、嬉しい気持ちになりました。
(2)子どもの気持ちに寄り添い、全力でサポートする
次に、「子どもの気持ちに寄り添い、全力でサポートする」ことです。
子どもの「こうしたい」という気持ちを尊重し、約束を守り送迎は子どもが安心して通園できるようになるまでは、仕事の勤務時間を調整しサポートしています。
また、「なぜ、保育園が嫌なの?」と聞いたところ、
「体操やピアニカ演奏、制作がみんなよりできない」
「先生や友達がいじわるする」
と教えてくれましたので、それぞれ対策しました。
「体操やピアニカ演奏、制作がみんなよりできない」
保育園で自信を持ってできるよう、土日を利用し、体操・ピアニカ演奏・制作が今よりもできるようにサポートしています。
「体操」は、一緒に頑張ろうと、ブリッジ歩きや逆立ちなどを子どもと一緒に、子どもに教わりながら、子どもが飽きるまで、行っています。
「ピアニカ演奏」は、保育園と全く同じ楽譜を作り、子どもがやりたいタイミングでやってもらい、できることが増えたら、その過程を褒めるようにしています。
「制作」は、いつでも自分の考えを形にできるように、色鉛筆、クレヨン、画用紙、セロテープ、シール、ダンボールなどを備え付けた「制作コーナー」をリビングに設けました。
子どもがやりたいと思ったタイミングで、一緒に楽しみにながら、サポートすることで、無理矢理やらせることなく、自ら進んで「体操」・「ピアニカ演奏」・「制作」を楽しむようになっています。
「先生や友達がいじわるする」
先生がいじわるするなら、
「先生としっかりとお話をする。」
「絶対に◯◯ちゃんを守る」
「何か嫌なことがあったら、教えて。先生や友達に辞めるようにしっかりと話をするから」
と伝えました。
また、「何をされるのか」を聞きました。
具体的には、「これだ」ということは出てきませんでした。
また、翌る日もいじめられたと言われたため、「何をされたの?パパは先生を許せないよ。しっかりと話をしたいよ。」と伝えたところ、
「うそ、ついちゃった。」
と教えてくれました。
いつでも味方で、問題を解決してくれる存在なんだ伝えることで、サポートできていると感じています。
子どもは、大人が思っている以上に、気を遣うことがあるため、言葉だけでなく普段の仕草の違いからも、子どもの変化に敏感に気づき、手を差し伸べられるようにしてます。
まとめ
ヨコミネ式保育園の弊害は、競争心を煽る環境から、子どもの人格を歪ませるリスクがあることです。
子どもを守れるのは、親しかいません。
ヨコミネ式の保育園への通園により、子どもの精神がすり減らされていることに気づいたなら、子どもと全力で向き合い、逃げ道を作ってあげ、全力でサポートすることが、子どもを救う手立てです。
子どもを幸せにしたいという気持ちを、しっかりと伝えることができれば、子どもは「こうしたい」と一歩前に踏み出す勇気を持ってくれます。
その子どもの気持ちを尊重し、全力でサポートすることで、良い方向に導くことができます。
「三つ子の魂百まで」という諺があるとおり、心が育つ敏感な時期だからこそ、子どもが「できること」を増やすよりも、「楽しいと思えること」増やしていくことが大切だと思います。
楽しいことが増えることで、子どもの能力が伸び、世のため、人のために役立てるような人材になれると考えているためです。
同じ悩み持つ方に、少しでも寄り添える記事となっていたら、嬉しいです。
では、また!