

・手取り年収って、支払金額(額面年収)の隣の金額じゃないの?
・源泉徴収税額って何?
と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。
それでは、「源泉徴収票の読み方」を具体的に解説していきます!
目次
1.源泉徴収票の構成
源泉徴収票は「額面年収・給与所得(黄色)」、「所得控除(青)」、「所得税(緑)」で構成されています。
それぞれ、1つずつ見ていきましょう。
(1)給与所得
「給与所得」は、「支払金額(額面年収)」から「給与所得控除」を差し引いた金額です。
源泉徴収票に記載の「給与所得控除後の金額」が「給与所得」となります。
給与所得控除については、後述しますのでご安心下さい。
ここで覚えて頂きたいのは、「給与所得≠手取り収入」ということです。
繰り返しですが、「給与所得」は「手取り収入」ではありません。
(2)所得控除(「課税所得」算出に必須の概念)
「課税所得」は、「給与所得」から「所得控除」を差し引いた金額です。
源泉徴収票に記載の「所得控除の額の合計額」が「所得控除」を意味しています。
「所得控除の額の合計額」は、「所得控除の額の合計額以外」の青色網掛けの数値を全て加算した金額に「基礎控除38万円」を加算した金額となります。
詳細は、後述しますね。
(3)所得税
源泉徴収票に記載の「源泉徴収税額」が「所得税」を意味しています。
源泉徴収票は「(1)給与所得」、「(2)所得控除」、「(3)所得税」で構成されていることがお分かり頂けたかと思います。

源泉徴収票にストレートに「手取り収入」の記載はありません。
それでは、どのように計算すればよいか解説します!
2.手取り収入(可処分所得)の計算方法
手取り収入を算出する手順をご紹介していきます。
STEPが多いですが、図解で説明していきますので、大丈夫です!
ちなみに、手取り収入は「可処分所得」と表現されます。ここで覚えてしましよう。
(1)手取り収入の計算式
「支払金額(額面年収)」から「所得税・住民税」、「社会保険料」を差し引いた金額が「手取り収入」となります。
計算式だけなら簡単ですよね!
(2)所得税・住民税の計算方法
所得税・住民税は、「課税所得」に税率を掛けることで算出できます。
「課税所得」を理解できれば、あとは国税庁のHPに記載されている計算式に基づき、算出するだけです!
では、参りましょう。
①3種類の所得
全体像は、画像のとおりです。
「課税所得」は、「給与所得ー所得控除」で算出されます。
②控除とは
同じ年収でも「独身」と「大家族」とでは支出が異なりますよね。
また、同じ「独身」でも「健康な人」と「病気がちな人」では、支出が異なります。
この生活環境の違いを考慮して、課税額を調整することを「控除」と言います。
「課税所得」を算出するには、この「控除」がキーとなります。
以下3STEPで「所得税・住民税」を算出していきましょう。
③STEP1 給与所得の算出
給与所得は、「給与収入(額面年収)ー給与所得控除」で算出されます。
まずは、給与所得控除を理解しましょう。
「スーツ」や「靴」の買い替えなど、サラリーマンでも必須の出費ってありますよね。
給与所得控除とは、いわば「サラリーマンの必要経費」です。
この必要経費分は「課税対象外としますよ」ということです。
具体的な計算式は以下のとおりです。
上表に源泉徴収票に記載のある「支払金額(額面年収)」を当てはめ、計算式に準じて算出します。
額面年収が600万円の場合は、上表ではオレンジの網掛けで「600万円×20%+44万円=164万円」が給与所得控除額となります。
そのため、給与所得は「600万円-164万円=436万円」となります。
④STEP2 課税所得の算出
給与所得が算出できましたので、次は「課税所得」を算出していきましょう。
「課税所得」を算出するには、「所得控除」の理解が必要です。
所得控除は、上記のとおり人によって異なります。
扶養家族が居たり、医療費が予期せずかかってしまったり、個別の事情を考慮するものです。
「給与所得」から「所得控除」を差し引くことで、「課税所得」が算出できます。
所得控除は各控除によって、計算式が異なりますので、詳細は割愛します。
⑤STEP3 所得税・住民税の算出
「課税所得」が算出できましたら、後はもう「所得税・住民税の税率」を掛けるだけです。
まずは所得税を見ていきましょう。
例えば、給与所得から所得控除を差し引いた金額が、260万円だった場合は「260万円×10%-97,500円=162,500円」が所得税額となります。
とても簡単ですね。
例えば、課税所得が260万円なら「260万円×10%=26万円」となります。
(3)社会保険料の計算方法
「社会保険料」は、給与所得(額面年収)×社会保険料率で算出します。
社会保険料率は、上記のとおり15%です。
年金基金料は、企業によって有無や料率は異なります。
年金基金料を除く「14.4%(厚生年金保険料9.15%+健康保険料4.95%+雇用保険料0.3%)」は、共通の料率です。
年収が600万円なら、「600万円×15%=90万円」が社会保険料となります。
こちらは概算となりますので、参考として詳細の算出方法を紹介します。
3.実際に源泉徴収票から手取り収入を算出
では、実際に源泉徴収票から「手取り収入(可処分所得)」を算出してみましょう。
設定としては、以下のとおりです。
3人家族で、「扶養範囲内で働く配偶者」と「16歳未満の子供1名」です。
(1)手取り年収(可処分所得)の算出(図解①:手取り年収算出までの流れ)
「給与所得」から「社会保険料」まで、詳細に計算してみましょう。
以下の「()書き」は、源泉徴収票での表記です。
①額面年収(支払金額) : 600万円
②給与所得(給与所得控除後の金額):436万円(額面年収ー給与所得控除)
【計算式】600万円ー164万円(※)※600万円×20%+44万円=164万円(給与所得控除)
③課税所得 : 261万円(給与所得ー所得控除) 【源泉徴収票に記載なし】
【計算式】436万円ー175万円(※)※38万円(基礎控除*)+38万円(配偶者控除〉+90万円(社会保険料控除)+9万円(生命保険料控除)
*基礎控除は源泉徴収票に記載がないですが、原則一律38万円で控除されます。
④所得税(源泉徴収税額) : 166,900円(「課税所得×所得税率」+「課税所得×復興特別所得税率」)
【計算式】所得税:261万円×10%-97,500円=163,500円+復興特別所得税(※):261万円×2.1%=3,433円(100円未満を切り捨て)
※東日本大震災からの復興を目的に2013年~2037年までの25年間すべての納税者が支払う税金。
⑤住民税 : 261,000円(課税所得×住民税率)
【計算式】261万円×10%
⑥社会保険料(社会保険料等の金額):90万円(額面年収×社会保険料率)
【計算式】600万円×15%
(2)手取り年収(可処分所得)の算出(図解②:手取り年収の計算式)
手取り年収(可処分所得)は、600万円(額面年収)ー166,900円(所得税)ー261,000円(住民税)ー900,000円(社会保険料)=「4,672,100円」となります。
手取り収入を減らす要因は「所得税・住民税」と「社会保険料」の2つです。
手取り収入に対して「所得税・住民税」は7%であり、「社会保険料」は15%となっています。
社会保険料は、年金や健康保険など未来への投資や保険のため、やむを得ない支払いですが、金額が大きく厄介ですね。
また、節税することも難しいものです。
しかし、「所得税・住民税」は節税可能ですので、以下の記事を参考にして下さい。
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