
顧客ニーズはどうやって特定するんだろう?
という疑問を解決できる記事です。
ここで解説する「顧客ニーズの特定方法」を理解・実践すれば、製品・サービスを市場に投入する際、負けない顧客ニーズ特定ができ、売上・利益の拡大に繋げられます!
なぜなら、一流経営者であり、MUPカレッジというオンラインスクールを運営する「竹花貴騎さん」が実践する手法だからです。
目次
1.顧客は何を求めているのか?
「WRONG NEEDS」、つまり「勘違い(ニーズ違い)」を起こしてしまっては、事業は上手くいきません。
ここで、1つ事例です。
「スタバは、マクドナルドに味で負けた」
テイスティングチェックで、スタバはマクドナルドに負けましたが、味の改善など何もしませんでした。
では、なぜ何も改善しなかったのでしょうか。
スタバに求める顧客ニーズとは?
顧客が求めるニーズは、「自己満足(Self-satisfactions)」です。
顧客は「味」ではなく、「サードプレイス(リラックスできる場所)※」を求めています。※自宅でもオフィスでもない3つ目の場所
リラックスして仕事をしたい、読書をしたいなど、本質的なニーズは「自己満足」にあります。
スタバの売りは「リラックス(自己満足)」のため、マクドナルドに味で負けたところで、経営上何の問題ありません。
2.潜在的ニーズを把握し感情を動かす
では、どのようにニーズを見極めていくのか、解説します。
(1)潜在的な部分から仮説を立てるスキルが必要
こちらの絵のご覧下さい。
この絵を見て、「絵」と「文字」どちらに目がいったでしょうか。
多くの方が、「文字」だったと思います。
大人になになると、顕在化された情報で物事を判断しやすくなります。
例えば、子どもの場合は「川の中を落ち葉がお母さんに会いに旅をしている。」など、目に視えない潜在的なところから発想が出てきます。
顧客ニーズを特定するにあたり、潜在的な部分から仮説を立てるスキルがとても重要になります。
潜在的な部分からのアプローチが重要な理由を、「補聴器」を例に解説します。
(2)顕在化(可視化)した情報からの訴求例(補聴器)
目に視える顕在化された情報から「補聴器」を訴求すると、以下のとおりとなります。
コンパクト補聴器!
特許取得済み!
国内製造補聴器
完全なる「勘違い(ニーズ違い)」です。
顧客は「特許取得済み!」など求めていません。
このようなニーズ違いの訴求では、製品は売れません。
(3)潜在的(不可視)な情報からの訴求例(補聴器)
顧客が求めるニーズは「家族(Family)」です。
おじいちゃんが孫に話しかけられた時「えっ?」と聞き返すと、話が伝わらず孫は去って行ってしまう。
おじいちゃんとしては、とても寂しい気持ちになります。
そこで、補聴器の広告で「はっきり聞きたい声がある」と訴求すると、孫との会話おいての不便を解決することができます。
感動(感情が動く)から、「補聴器が欲しい」と購買に繋げられます。
いくら論理(性能・機能)を説明しても、論動という言葉がないとおり、人を動かすことはできません。
(4)不を解決し感動させる
目には視えない「真の不」を突き止め、「不」が解決する理想の姿を見せることが重要です。
その間にあるのが「感動」であり、感動からキャッチコピーやPR施策などが生まれます!
では、どのようにその不を突き止めていけばいいのか、次の項目で解説します。
3.FASHERの法則にCSニーズを当て明確化
顧客には、6つのニーズがあります。
FASHERの法則と呼ばれもので、顧客の行動や心理にWhy(なぜ)を追求していくと、必ずこの6つにカテゴライズされます。
Family
Anxiety
Self-satisfactions
Human-relations
Emergency
Return
このニーズに当てはまらない場合は、Whyの深堀が足りません。
それでは、1つずつ解説します。
(1)Family
1つ目は、Family(家族)です。
顧客ニーズがFamily(家族)に当てはまるのは、「子どもの塾や家族の健康」などです。
先ほどの解説のとおり、「補聴器」販売における顧客ニーズは「家族」にありましたので、「はっきり聞きたい声がある」との訴求が顧客に響きます。
おじいちゃん世代だけでなく、親世代や子世代でも、「家族とのストレスフリーな会話」は感動を呼ぶ大切なことです。
(2)Anxiety
2つ目は、Anxiety(不安)です。
顧客ニーズがAnxiety(不安)に当てはまるのは、「保険商材やスポーツジム」などです。
例えば、生命保険は「万が一の不安を払拭したい」がニーズとなります。
日本生命の「”大切な人を想う”のいちばん近くで。」のキャッチコピーもニーズに即した内容となっています。
(3)Self-satisfaction
3つ目は、Self-satisfactions(自己満足)です。
顧客ニーズがSelf-satisfactions(自己満足)に当てはまるのは、「高級フィギアやオーダーメイド」などです。
これら以外には、ルイヴィトンも当てはまり、売り物は「優越感(自己満足)」にあります。
だからこそ、購買客のメイン所得層は、高所得者層ではなく中間所得者層となっています。
(4)Human-relations
4つ目は、Human-relations(対人関係)です。
顧客ニーズがHuman-relations(対人関係)に当てはまるのは、「ダイエットや美容院、化粧品」などです。
例えば、女性の方に「休みやテレワークで、誰とも会わない場合、化粧はしますか。」と質問したとします。
99%の方の答えは「ノー」だと思います。
化粧品会社の売り物は「人に良く見られたい(対人関係)」が真の顧客ニーズであることがわかります。
(5)Emergency
5つ目は、Emergency(緊急性)です。
顧客ニーズがEmergency(緊急性)に当てはまるのは、「鍵開け工事や水漏れ」などです。
「明日が大事なプレゼン日の夜、資料は家の中、鍵が壊れて家に入れない。」
「当日夜間の鍵開け対応は20,000円、日中帯なら5,000円」
皆さんなら、いくら払いますでしょうか。
「今すぐに何とかしたい」が鍵開け工事業者の真のニーズなります。
(6)Return
6つ目は、Return(リターン)です。
顧客ニーズがReturn(リターン)に当てはまるのは、「集客媒体やコスト削減」などです。
例えば、マクドナルドは「安さ(リターン)」に顧客ニーズがあります。
スタバのように「リラックス(自己満足)」は求めておりません。
マクドナルドとスタバでそれぞれで売り物にするニーズが異なるため、競合せず、いずれも事業として上手くいっています。
4.まとめ
製品・サービスの売上・利益の拡大に繋げる、顧客ニーズの特定方法には、2つのポイントがあります。
①潜在的ニーズを把握し感情を動かす
②FASFERの法則にCSニーズを当て明確化
真の顧客ニーズを捉え、製品・サービスの売上・利益の拡大に繋げていきましょう。
では、また!